リヴァープレス社
●River Press.
編集室●〒020-0002 岩手県盛岡市 桜台2-15-6 TEL.019-667-2275 FAX.019-667-2257 Chief Editor 加藤大志朗 Daishiro Kato ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 以前の記事
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ライフログ
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Aさん、来所。 転勤。 秋田勤務のときも 岩手に転勤してからも、何かとお世話になった。 実直な仕事ぶりは、どこに行っても 人を感動させるはず。 握手。 Bさん、来所。 転勤。 一緒に下北半島を日帰りで往復し 一緒に被災地を回った。 宴席をともにした数も少なくなかった。 凡人の顔を装った人生の達人。 また会おうね。 Cさん、来盛。 世界に名をはせる大手メーカーのエリート。 飲むためだけに盛岡まで来ていただき、 最終新幹線まで一献。 本来であれば、自社グループ企業や大手代理店に ブン投げで済むような記念誌の編集を 名指しでいただいた。 30年近く前のことである。 当時勤めていた事業所の従業員は2000人。 稟議だけで大変だったろうに、 取材は私が担当し、二人だけで70ページを編んだ。 仕事はアートに 劣らない創造物であることを教わった。 書店のDさんから電話。 今月で退職するという。 高卒で入社して以来、ずっとリヴァーの本の担当。 入社したてのころ、 納品に行けば、真っ先にクルマから 段ボールを下ろすのを手伝ってくれた。 返本を取りに行けば 売れなくて申しわけないと, 顔を赤くして頭を下げた。 売れないのは本づくりのせいなのに。 あの生真面目な青年が20年勤めた会社を辞める。 リヴァーさんの本、応援します。 という電話の向こうできっと、 今日もほっぺを赤くしているに違いない。 旅立ち、これも。 別冊「家と人。」の編集を終える。 あとは協賛誌面。 この協賛のお願いが、何年たってもできない。 電話1本かけるのに 何週間も前からひどく緊張して、 ほぼ毎夜夢に見る。 本だけをつくっていたいが現実は甘くない。 工学博士のE先生から電話。 被災地を回ってまとめあげた著書を送っていただき メールで感想を送ったところだった。 編集を頼まれたが、他県だったので、 効率が悪いとお断りしていた。 千葉、新潟、京都、奈良、大阪…と一緒に講演で 旅をしたのも楽しい思い出。 元気そうで安心。 骨の髄まで社会に吸い尽くされてから天国にね。 そういったら、 今日から眠れないぞ、といって笑った。 F先生の命日。 奥さまと一緒にお墓に。 頭の中では、いつでもお会いできるのに。 教わったことを 一人でも多くの方にお伝えするのがつとめだが 万分の一も及ばない。 駅ビルに新しくできた書店を回る。 本がたくさんあって目も回る。 それでもがんばって、全ての書棚を目を凝らして観る。 気になった本は開く。 何も買えずに、書店をあとにする。 ヨシモトだらけのテレビみたいに 99%の書籍が同じ濃度、方向、同じテイストに見える。 ほんとうに大事なことは 20万冊のなかの10冊くらいの中にしかない。 前号は終末医療を学ぶ 専門家たちのためのテキストとしても採用された。 今号は「家と人。」本誌でも 二度にわたって 取り上げた三上先生の写真と子どもたちの詩を 26ページにわたり特集。 再び、居場所としての家の在り処を問う。 小さいけれど、 また新たな本の旅立ち。7月末刊の予定です。 ************************************************* ▲
by riverpress
| 2017-06-29 21:06
日曜日。 施設の母を連れ出し、八幡宮。 自宅に連れてきてもいいのだが、 最近ひどく、遠慮をするようになった。 八幡宮だと「ご利益がある」と機嫌がいい。 医師の団体が発行する機関誌に寄稿。 1770字。 1年間4回の契約だったが、延長となって2年目。 季刊なので年4回しかないが、 読者層がこのクラスの人たち。 毎回、裏付けにはとりわけ配慮して書く。 今回は「間(ま)」について。 平日は朝が忙しい。 日の出が早くなったので5時半には起床して洗顔。 最近は週に一、二度しか髭を剃らないので、とても楽になった。 ぼんやりしたまま 雑巾を絞り、仕事場の机や床を拭き、玄関とトイレも掃除。 便器だって、毎朝、ちゃんと磨く。 朝食は、生姜紅茶1杯とバナナ1/2本、スライスチーズ1枚。 デブになってきたので、炭水化物は抜いている。 6時、Eテレ。 月曜日は「旅するフランス語」、火曜日は「旅するスペイン語」、 水曜日は「旅するイタリア語」(いずれも再放送)を じっくり観て、少しずつ頭を目覚めさせる。 木曜日から週末にかけてのこの時間帯は 現時点では優先順位の低い中国語やハングル語なのでパス。 でも、いつかはハングル語も習得したい。 番組が終わると、仕事場に入る。 本を読むか、読んだ本のなかで気になった文章を ノートに書き写す作業。 仕事が忙しいときは、すぐに原稿や編集作業に取り掛かりたいが その気持ちをおさえて、 仕事に直接関係のない、この作業を続けている。 気が付くと毎日、2時間近く、 仕事以外のことで語学や活字にふれている。 だから仕事がスムースにいくようになったかといえば正反対で 仕事など一切したくない気持ちが高まるばかり。 新聞のコラム1400字、入稿。 今回は、アウシュビッツを生きのびた 精神科医ヴィクトール・フランクルの「夜と霧」に少しふれる。 プリントをして読み返すたび、破り捨てること数回。 文章講座の課題に目を通し、講評を書く。 今週は8人分と少ないが、 それでも1日で3500字くらい書くことになる。 言葉を通して、 その人の記憶にほんの少しふれる。 記憶に至る道の両脇には どんな人でも、 例外なく、きれいな花が、いっぱい咲いている。 日曜日。 朝、義母のお墓。 まだ、店が開いていなかったので、 お墓の近くの野原で、 白い花や黄色い花やピンクの花を摘んで(花の名前は苦手) それらを花瓶に供える。 墓石は持参した雑巾できれいに拭きあげた。 ごめんね、手抜きで。 周囲をぐるっと森に囲まれたこの墓園が好きだ。 巨大なスタジアムみたいに 空が楕円形に切り取られ、平地にいるより大きく見える。 墓園のあと、そのままイオン。 無印でシャツ1枚。 買い物を終え、喉が渇いたのでスタバに寄る。 レジ前で子連れの若い親子。 そのうしろに並ぶ。 きれいなママがオーダー役。 まずは、店内か持ち帰りかを、選ぶ。 飲み物を、選ぶ。 ここでの飲み物は「ビバレッジ」と総称される。 英語圏の会話ではほとんど使われることのない言葉である。 コーヒーを、選ぶ。 ドリップでもホッとアイスがあるので、選ぶ。 サイズを、選ぶ。 英語のShortやTall とイタリア語のGrande 、Ventiが なぜ混在しているのがわからないが、選ぶ。 紙カップかマグカップか持参のカップで飲むかを、選ぶ。 ちなみに持参カップだと20円引き。 次いでパパのコーヒーを、選ぶ。 同様の手順を踏む。 今度は、フードメニュー。 ドーナツにするかデニッシュにするかケーキにするか クッキーにするかワッフルにするかを レジの女子と楽しそうな会話をしながら迷って、選ぶ。 幼児の手を引いた隣りのパパも、迷って迷って、選ぶ。 誰も悪くない。 何も悪くない。 人生は瞬間瞬間、選択の連続なのだ。 午後、施設の母のところに、黒飴と青汁を届けに行く。 おやつに、黄粉餅。 家を出る前、 8個入りという器のシールを慎重にはがして 3つを自宅の皿に移し、5つだけ入れて持っていく。 餅といっても、 親指と人差し指で輪をつくったくらいの大きさだが その場で一緒に食べきってしまわないと、 どこかに隠してしまい、そのまま忘れてしまうことがある。 甘いのは苦手だが、 1つだけ食べて、あとは「どうぞ」と差し出す。 少し困った顔をして「もう1つ食べなさい」と、母が言った。 ※ 多重人格の少女マリカが主人公。 舞台は、バリ島。 精神は病んでも、魂の救済はきっとある…。 同じ病気を患った A子さんの面影が随所で重なる。 ▲
by riverpress
| 2017-06-21 17:36
画家のA子先生の個展。 石神の丘美術館。 100号の作品が大半を占める。 作品がかけられた壁と見る者の距離は近いのに 空気まで描かれているのがわかる。 RVER BOOKS刊の画集や「家と人。」から 文章が各作品に添えられ、主題にぐっと奥行きが出た。 B先生に手紙を書こうと ひきだしから 封筒を取り出したら、ピンポーンとチャイム。 ブルーのレターパックを受け取る。 どっしりと重い。 326ページに及ぶ回想録。 世界の辺境などでも活躍してきた国際的な農学博士。 研究成果とエッセイをまとめた著作3冊の編集をお受けした。 未熟な編集で、ご迷惑をかけたこともあった。 久々に、手紙を書こうと思ったところの偶然。 先生の手紙にはいつも こんな私を応援する言葉だけが並んでいる。 そして、お礼の手紙を書く。 先生にはいつも先を越されてばかり。 ポーランドから帰国したばかりのC子先生のお宅で 食事をご馳走になる。 この日のメインは、 イタリア産チーズと南アフリカ産赤ワイン。 孤高の旅人。 その生き方に影響を受けた人は数知れないはず。 盛岡で旅の話ができる、ただ一人の人でもある。 他人様の家に行くのは 子どもの頃から苦手だったはずなのに C子先生のお宅だけは、くつろぐことができる。 人の心、世界観だけが創り得る、居心地という名の空間がある。 宮古市内の中学校から職場体験学習の依頼があり、 D子さんを2日間にわたり受け入れる。 出版に興味があるという2004年生まれの中学2年生。 アイーナの受付前で待ち合わせるが、 野球帽にジャンパー姿の自分が、 セーラー服のかわいいD子さんに「宮古の…?」と話しかけた瞬間、 受付の女性スタッフ2人の視線を感じる。 客観的には昼間からジャンパー姿でウロウロしている 怪しいオヤジが援助交際かなんかで 女の子をどこかに連れて行こうとする光景にしか見えない、確かに。 振り向くと、受付の女性は2人揃って すぐに通報しそうなキビシイ目つきで、私のことを睨み続けている。 まずいと思い、 わざと大きな声で「はい、ここが県立図書館でーす(アイーナ内にある)。 今度盛岡に来たときには、ここで勉強しましょうね」と 先生みたいな口調でごまかしながら、速足でエスカレータに移動した。 でも、先生なんかに見えなかったはずだ、絶対。 翌日はNHK文化センターで 文章講座の授業を一緒に受けていただく。 13歳の少女の目に、 私たち大人は、そして私の職業はどんなふうに見えただろう。 帰りのバスに乗り込むまで 質問していいですか、 こんなことも聞いていいですかと問うてくる まっすぐな眼差しは、 あなたのような大人になっても、 大丈夫ですかと確認するかのようでもあった。 人形作家のE子さんの個展。 この20年近く、年に二度三度ではあるけれど 取材等でもお世話になってきた。 お母様の一周忌を終えて、ようやく力が出てきたという。 手を動かすことで 哀しみを乗り越えることができたのかもしれない、 とのお話に胸を打たれる。 ヨーガのF子先生の写真集、納品。 文字が少なく、写真とキャプションだけなので 校正も楽だろうとたかをくくっていた。 が、蓋を開けると、6校、7校…と校正を重ねる。 144ページ。 まだ70代だが「死が遠くない気がする」が 最近の口癖となっていた。 そんなF先生の「人生の締めくくり」を預かった。 この半月ほどの短い間で、 十代から八十代まで、たくさんの方々にお世話になった。 ここ一番というところで 人の魂を揺さぶるのは 素敵な家でもインテリアでも高価な宝石、 ましてやファッションでもなく、 まっすぐな言葉でしかないことを、改めて識る。 ※ 尊敬するジャーナリストの一人。 この十数年は、子どもの本の分野でも 多くの著作を残す。 ******************************************************************
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by riverpress
| 2017-06-03 08:07
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